こんにちは!やす(@YasLovesTech)です。7月21日にSnapの決算が発表され、数字はそれほど悪くなかったものの、株価は時間外で6%ほど落ちていきます。今日はSnapの決算について解説していきます。
・引き続きGen Z向けの機能を拡充!
・Action Barを一新!
・売上 $454M ( 予想438M ) 前年同期比17%
・ユーザー数 2億3800万人(予想 2億3900万人) 前年同期比17%
・好決算だが株価は6%下落。長期トレンドの調整か?
なお、やすとしてはSnapはプロダクトや会社の姿勢は大好きです。ですが、現時点では投資して無いので軽く見る程度に留めておきます。また、他のブログなどで数字はいっぱい出ると思うので、やすブログではプロダクト・技術を中心に紹介できればと思います。今後、Snap社の投資検討している方の参考になればと思います。
こちらに2020年Q2決算資料と投資家向け資料がありますので、投資検討の方はそちらをご覧ください。
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次のターゲットはGen Zだ!
今米国のソーシャルプロダクトではミレニアル世代(1980-2000生まれ)ではなく、Gen Z(2000年以降生まれ)と呼ばれる新世代を如何に獲得していくかがキーになります。1つ頭を切り替えなければならないのは、ミレニアル世代はすでに時代を引っ張る主体ではなく、誤解を恐れずに言えばミレニアム世代のトレンドはすでに少し古い感じになってきているという感じです。これはおそらく米国だけでなく世界のトレンドだと思います。
Snapの投資家向け資料でも90%のGen Zにリーチ出来てることを強調してます。対比としてTwitterやFacebookはややミレニアル世代以降向け、SnapはGen Z向けという感じで私は考えてます。
Facebookのインスタグラムでさえ、すでにミレニアル世代の古いトレンドと私は捉えてます。アメリカでミレニアルとGen Zの間くらいの人に聞くと、インスタグラムでおしゃれなバーや旅行の写真を投稿するのは自己顕示欲が強すぎてついていけないみたいです(笑)
なので、Snapのリリースする機能は主にGen Z向けに作られたものが多く、私のようなミレニアム世代には理解が難しいものが多いのですが、頭を切り替えて考えていかないといけないですね。
Action Barのアップデート
2020年Q2のアップデートの1つにアクションバーのアップデートがあります。アプリの下にあるメニューバーですね。そのメニューにおいて、MAP, CHAT, CAMERA, COMMUNITY, DISCOVERが5つのメイン機能として定義されてます。
Snap Map
Snapでは自分の友達がマップのどこにいるかを探すことができます。アバターもなんだか若者向けで可愛いですね。日本でも似たようなアプリが流行っていると思います。
Community
チャットなどのコミュニティ機能もGen Z向けにカスタマイズされてます。チャットの絵文字、Stampはもちろん、自分の写真を加工してシェアしたり、チャットからスムーズにゲームを楽しめる機能などはトレンドの1つですね。
AR(Camera)
そして、Snapと言えば、AR(Camera)ですね。SnapはARに力を入れてますが、グーグルグラスのようなAR体験というより、スマホのカメラレンズを通じて現実世界に色々なエフェクトを加えるというのがSnapのAR体験になります。画像にある通り、人の顔をアニメ調にしたり、現実世界の写真を3Dの世界に変換したりと一歩踏み込んだ体験を提供しています。これ地味に難しいテクノロジーでして、カメラから得られた画像を3Dモデルに変換して、3Dモデル上でテクスチャ(画像)を変えるという結構しんどいことをやってます。
DICOVERY
これはインスタグラムでいうStoryみたいな機能になります。ユーザーが30秒以内のショートビデオを投稿する他、企業によるプロコンテンツも多く取り扱ってます。
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2020年Q2決算
では、決算をさらっと見ていきます。
売上(Revenue)
2020年Q2の売上は$454Mで、YtoYで17%成長してます。アナリストの予測の平均が438Mだったので、それを大きく上回る好決算でした。一般的に、Snapのように広告を収益の柱としている企業はコロナショックによる広告出稿控えによる収益減が予想されたので、増収を発表できたのは素晴らしいことだと思います。
DAU(平均アクセスユーザー/日)
Snapのようなソーシャルを中心とする企業はDAU( Daily Active Users)は重要な指標です。1日あたりのユーザー数の平均であり、2020Q2は全世界で238M(2億3800万人)という数字になりました。アナリストの予測は237Mでしたので概ね達成したと言えます。YtoYで17%成長してますが、特に欧米以外の地域で大きく伸びてますね。ただ、巣篭もりでネットトラフィックは増加傾向であるはずなので過去の成長トレンド以上に伸ばせなかったのはやや残念かなと思います。
ARPU(1人当たり平均収益力)
ARPU(Average Revenue Per User)もソーシャル企業で重要な指標の1つですね。Snapは四半期の売上をDAUで割った数字で算出しています。すなわち、1日に訪れるユーザー1人あたり3ヶ月でどれだけの収益をもたらしているかということになります。これは残念ながら$1.91とYtoYで成長しなかったのですが、企業の広告出稿控えが進む中立派な結果だと思います。Snapの2020Q2の売上の伸びは主にユーザー数の伸びによって拡大したのがわかると思います。
成長余力はまだまだある?
こちらはSnap社による北米のDAU,ARPUの比較になりますが、Facebookに比べればまだまだ成長余力があるとのことです。ユーザー成長はかなり難しいのですが、この図を見る限りARPUの成長余力は期待できそうですね。特にGen Zにフォーカスしているので、彼ら・彼女らの収益力はまだまだ低いですが、この世代が徐々にお金を持つようになってくるので、そうなればより高い収益性も期待できそうです。
株価は時間外で6%下落
最後に、株価は時間外で6%近く下落しました。個人的には売上は予想を超えてきたし、DAUの成長もほぼ期待通りでしたので、ここまで下落するほどではないかなと考えますが、Q3のガイダンスを見送ったことが悪材料に取られた可能性があります。
もっとも株価は過去3ヶ月で50%も成長しており、全体トレンドから見ればいき過ぎた期待がやや調整されたのかなという印象を持ちます。これは少し危険なトレンドで、7月まで続いてきたテック銘柄のバブルが調整されやすい状態になっているのは間違い無いでしょう。
ちなみに、Facebookもつられて少し売られました。もっとも、Snap社がARPUが横ばいで、増収をキープできたことはFacebookホルダーにとっては良いニュースだと思います。Facebookの方がマネタイズは天才的ですので、収益性に関しては問題なくクリアするかなと思ってます。Facebookも課題はDAUがどれくらい伸びるかが鍵になりそうですね。
まとめ
私としては引き続きSnapは、ユーザー数を伸ばし続けるのが困難だろうと考えているので投資する訳では無いですが、会社としてはこういう会社は大好きです。特に、Gen Zの動きをよく研究して機能をリリースしているので、突然ユーザー数やARPUが伸びることが十分に考えられます。一旦そういう傾向が見られれば投資としても面白いのかなと思います。
個人的にSnap本社(ロサンゼルス)に何回か行ったことありますが、他のテックジャイアントと比べハングリーで、雰囲気も全体的に若く、投資活動も積極的で、多くのGen Zむけスタートアップに投資しています。企業の姿勢としてはGAFAMよりも好感が持てます。
Snap社の将来はGen Z世代を魅了し続けることができるか?ここに尽きると思います。Facebook, Twiiter, Googleもこの世代にはあまりリーチができてないので、Snap社がGen Zを抱え込めば、これらの企業より高成長力が期待できることもあると思います。今後もSnapのリリースにはかなり期待ですね!
最後に、時間外の株価下落は気になります。そこまで悪い決算ではなかったにも関わらず6%も落ちました。先日のブログでお伝えした通り、テック銘柄は少々上がり過ぎているので、決算が予測通り程度では容赦無く売られる可能性があるでしょう。
今後もよろしくお願いします
ここまで読んでいただきありがとうございます。やすブログでは、テックニュースやテック株の解説記事を引き続き書いて行こうと思います。
特に他のブログでは財務分析に重きを置いてるケースが多いと思います。テック銘柄は数字ではわからない部分が多く、本質的なテクノロジーや産業優位性を考えることがかなり重要と考えてます。やすブログではファンダメンタルなテクノロジーの優位性や成長性などに今後もフォーカスしていきます。
最後に、投資はあくまでも自己責任でお願いします。プライバシーポリシー・免責事項をよくお読みください。今後も良い記事を書いていきたいので、引き続き応援よろしくお願いします。
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