シリコンバレーIT技術トレンド10選!【2020年版】

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「IT系の事業をしているけど、2020年はどんな技術が流行っているんだろう?シリコンバレーでは何が流行っているのかな?2020年以降はどういった未来になるんだろう?」

本記事は、2020年やその先を見据えて投資、事業開発、会社経営などをしている方、広くITのトレンドを追っている方向けの記事になります。

本記事の内容

シリコンバレーで流行っている2020年のITの技術トレンド10選

この記事を書いている やす(@YasLovesTech) はシリコンバレーで5年ベンチャーキャピタリストとしてスタートアップに投資してます!本業でも常にこういったトレンドを追ってますので、今回のブログでは本業の知見も合わせて少し紹介させていただきます。

2020年のITのトレンドは何かな?新しい事業のネタはないかな?2020年以降に伸びていく産業・ビジネスを知りたいという方はぜひ記事をご覧ください。5分ほどで読めます

本ブログのテーマは「We Know The Future」ですが、まさにシリコンバレーのトレンドの技術を知ることは数年後に訪れる未来を知ることになります。では、未来を見ていきましょう。5分ほどで読める記事です。

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シリコンバレーIT技術トレンド10選!【2020年版】

まずは敬意を表し、今回引用させていただく記事の紹介です。

10 technology trends that will impact our lives in 2020

少々古いのですが、2019年の年末にVentureBeatに公開された記事の和要約していこうと思います。この記事では2020年に最も私たちの生活に影響を与える10のテクノロジーという内容で紹介されています

トレンド1:製造業がAIで劇的効率化

今までAIは色々なところで使われてきましたが、2020年は製造業で大きな変化を迎える年となるそうです。アメリカではVicarious, Kindred, and Osaroといったスタートアップが既に大きな成功を収めてます。特に、KindredはGAPなどの大手のブランドチェーンなどでも採用されているみたいです。

ここにKindred, Osaroの2つの動画を紹介させていただきます。どちらも見る限りは、ピッキングと梱包が主な用途に思えます。顧客のニーズがより多様化・カスタマイズ化されていく中で、倉庫のピッキング業務がどんどん煩雑になりこういったロボットのニーズが高まっていることが伺えます。 

SORT is the smart robotic putwall
Osaro's Picking Solution

今はまだピッキングだけですが、そのうちにオーダーメイドの商品なんかも完全にAIのロボットで自動化されて販売される時代が来そうですね。というか僕の知らないところで来てると思います。

トレンド2:IoTの実用的な運用がスタート

IoTと叫ばれてきて数年経ちますが、今までは本格的に運用できているものが少なかったのでしょうか?記事によれば2020年は5GのおかげでIoTデバイスがより実用的に普及していくとのことです。

過去数年でアメリカではAmagon Goの運用がスタートし、世界を驚かせました。ですが、世界では既にAmazon Goと同様のテクノロジーを提供するスタートアップがいくつも存在します。 Standard Cognition, Accel Robotics, Trigo, Grabango, AiFiなどは既にAmazon Goと同様のソリューションを提供してます。

こちらにTrigo, Standard Cognitionの2つの動画を紹介させていただきます。

Trigo's shopping experience
Standard Store – powered by Standard Cognition

どちらも既存のお店にすぐ適応できそうな感じがして未来を感じますね。

1:カメラがインターネットに繋がっていること
2:カメラのコンピュータービジョンによる解析(画像解析)

の2点が重要なテクノロジーになりますが、チップの高性能化が進みカメラで高度な画像認識が安価に可能になったことと、5Gのおかげでインターネットに接続するのも前以上に高速で簡単に実現していくことでしょう。

何れにせよ、アメリカのみならず日本でもこういったレジ不要の新たなキャッシュレスの形のお店が早ければ2020年に登場するかもしれませんね。

トレンド3:エッジコンピューティングのニーズの高まり

2020年は今まで以上にAIのニーズが高まっています。これまでは、AIといったらサーバー側にデータを送信し、サーバー側でAI(機械学習, Deep Learning)の処理をする形が一般的でしたが、2020年に入り、それらの処理をクラウドに送ることなく個別のハードウェアで処理するニーズがこれまで以上に高まると記事は指摘してます。

SambaNovaGraphcoreCerebrasWave Computing, Syntiant のようなスタートアップがAI専用のチップの開発に取り組んでおり、より人間の脳の構造に近いチップを開発しているとのことです。

ユースケースとしては、先述したAmazon Goのような高速で画像認識ができる高性能なカメラを実現するにはまさにこういったカメラ側でクラウドに送ることなく処理できるパワーが必要となります。そのほか、音声認識、ARグラス、自動運転など、今まではクラウドの処理能力でしか実現できなかったことが手元のデバイスで実現できるようになると世界の体験は劇的に変わるでしょう。

トレンド4:量子コンピューターの普及開始

記事によると2020年の中頃までにはAWSといったクラウドサービスで量子コンピューターが使えるようになる(!?)とのことです。私自身もこれには少し衝撃的です。少なくともGoogleは去年にスパコンで1万年かかる計算を200秒で実行する量子コンピューターの実験に成功していいます。遅かれ早かれ、クラウド事業を展開しているAmazon, Google, Microsoftに量子コンピューターが統合されるのは時間の問題でしょう

量子コンピューターというのは私もあまり詳しくないのですが、たった1枚のチップでスパコン相当の計算が一瞬でできてしまうコンピューターくらいの認識をしてもらえれば大丈夫です。詳しく知りたい方はこちらの記事を参照ください。

主なユースケースとしては膨大な計算が必要なヘルスケアやエネルギー産業に適応されることが期待されています。ヘルスケアの分野では、ガンの発見や治療への応用。エネルギー産業では、原子力のコントロールへの応用が期待されています。

トレンド5:宇宙テクノロジーの革命

2020年は宇宙テクノロジーが大躍進するとのことです。既に有名なスタートアップとしては、SpaceX とBlue Originの2社があります。この記事を書いてる2月17日に丁度、SpaceXが新たにインターネットを提供する衛星60個を宇宙に送り届けました。Blue Originは、記事によると大陸間の移動を20−30分程度で実現するロケットを開発しているとのことです。左の動画は、SpaceXの2月17日の打ち上げの様子。右の動画はBlue Originの解説になります。

Starlink Mission
Millions of People Living and Working in Space

民間の会社がこうやってロケットを打ち上げることに成功するとなると、もちろん他社の衛星を引き受けて打ち上げるといった民間事業も盛んになってくるので、どういったケースが出てくるのか楽しみですね。

トレンド6 : インターネット新時代 – 5GとStarlink

まずは5Gです。5Gの技術は米国と中国が激しい技術競争を繰り広げていてます。今年のCESでは、アメリカの携帯キャリア最大手2社、Verizon, AT&Tが2020年中に5Gのサービスを提供すると発表しました。また、5Gが使用可能となる携帯端末も15機種販売されるとのことです。

また、衛星によるブロードバンドの提供も目が離せません。上述のSpaceXですが、2020年までに2,500のインターネット衛星「Starlink」を打ち上げるとのことです。2023年までに12,000の衛星が打ち上げられ、その後も30,000の衛星打ち上げが予定されています。北米の一部のユーザーには衛星によるインターネットが2020年には提供されるとのことです。

Souce : https://www.businessinsider.com/spacex-starlink-satellite-internet-how-it-works-2019-5

トレンド7:ヘルスケアの技術の飛躍

2020年はAIがヘルスケアの領域に次々と応用されていきます。23andMeColor といったスタートアップはDNAを解析し病気の予防などに役立てる技術を開発しています。

23andMeのケースですが、同社の技術はオンラインでキットを注文し、唾を検体として送付するだけで、DNAの解析をしてくれるサービスです。どういった病気の可能性や予防だけでなく、先祖がどの地域から来たかとか、自身のDNAがどういった人と共通のDNAかもわかるとのことです。友達とDNA的に何世代前に一緒だったのかもわかるのかもしれないですね。

また、EnliticZebra Medical Vision といったスタートアップはAIによるCTスキャンなどの自動診断の技術を開発しています。AIによってCTスキャン、MRI、X-Rayなどの画像を解析すれば医者が実際に診断するよりも効率よく、安価に、素早く、たくさんの人を診断できるため予防に大きく貢献できることが期待されています。

動画は左が23andMeで、右がZebra Medical Visionの解説になります。

23andMe, How It Works!
Zebra Medical Vision – The technology

トレンド8:農業 + IT = アグリテック

農業もAIや画像認識(コンピュタービジョン)による恩恵を受ける領域です。Farmwise農業用のルンバのようなロボットを開発してる会社(動画左)です。今は、自動で雑草を抜くことに特化しているみたいですが、ゆくゆくは自動で土壌の分析をし土壌に適した作物の植付け、水やり、肥料、収穫などを広範囲に渡り全て自動で行うことを目指しています。

Abundant Robotics(動画右)は2019年にりんごの収穫用の機械をリリースしましたが、こういった収穫するためのロボットは今後ますます普及していくこととなるでしょう。Bowery Farmingという会社は都市の屋内などでも作物が育てられる技術を開発しています。

The Future That Farmers Deserve
Abundant T&G Announcement March 2019

トレンド9:自動運転はいよいよ実用化へ

自動運転は主にレベルが1から5段間に別れていることは知られています。

Souce : https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ12HFS_S7A710C1000000/

今までは、レベル2やレベル3が主でしたが、2020年はいよいよレベル5の自動運転が実用化されるタイミングになるとのことです。実験レベルではTeslaが2019年にレベル5の実験を成功させて世間を驚かせました(動画左)。この動画を見ると未来が本当に近いんだなと感じさせます。

実は、自動運転の領域で最も進んでいる会社の1つがグーグルの子会社であるWaymoです。Waymoは今年に入ってからトラックの自動運転をテキサス州、ニューメキシコ州でテストすることを発表しました。また、去年12月にはアリゾナ州のフェニックスという街で一部のユーザーを対象にios, androidのアプリで自動運転の車を配車できるサービスを展開(動画右)しています。こちらは私も当時のニュースを記事にしましたので併せて参考にしてください。

自動運転はなんとなく2025年-2030年くらいかなと思ってましたが、これらのニュースを見る限り2025年より以前に一部の街で体験できる日が早くもやってきそうですね。自動運転も上述の5Gや、エッジコンピューティングの進化が一役買ってるとのことです。

Full Self-Driving
Introducing Waymo One, the fully self-driving service

トレンド10:ブロックチェーンのテクノロジーが実用化へ

最後に、私はいまだに少々、懐疑的なのですがブロックチェーンのテクノジーが実用的に運用が開始されるとのことです。Chainalysisというスタートアップはマネーロンダリング対策の技術を開発してます。また、IBMをはじめとする大手もブロックチェーンのテクノロジーを活用して、情報の漏洩や詐欺対策に応用しようとしているとのことです。

今後もよろしくお願いします

ここまで読んでいただきありがとうございます。今回はボリュームが多く少し疲れました。今後も良い記事を書いていきたいので、SNSなどで拡散など応援いただけると非常に励みになります。Twitterのフォローやシリコンバレーの情報をお届けするメルマガ登録などよろしくお願いします。

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