【CRWD】売上年間85%成長「CrowdStrike(クラウドストライク)」徹底解説![米国株投資]

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こんにちは!やす(@YasLovesTech)です。最近は「CrowdStrike(クラウドストライク)」というサイバーセキュリティの関連の銘柄に注目してます。サイバーセキュリティは難しく複雑で理解が難しいですが、CrowdStrikeはかなり興味深い会社です。購入を検討されてない方でも、サイバーセキュリティのトレンドを知る上で面白い記事だと思いますのでぜひ読んでみてください。

まとめ

・売上年間成長85%
・売上はエンタープライズが中心で売上が安定
・PSRは28と決して割安ではないが他銘柄と比較した場合、総合的に◉
クラウド型のセキュリティを提供
・ブラックリスト方式ではなく新しい検知方法を確立
・ユーザーレビューもNo1

私は現在の保有比率は3.7%ですが、Q2前後で6%まで買増しする予定です。CrowdStrikeの投資を検討している方は是非、参考にしてみてください。また、決算資料は以下のリンクにあるので是非みてみてください。

https://ir.crowdstrike.com/financial-information/quarterly-results

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2020年Q1の決算

Data Source : https://ir.crowdstrike.com/investor-relations

売上:$178.1M  ( YtoY 85% )
ARR(年間定額収益) : $686.1M( YtoY 88% )
GAAP Gross Margin : 73%
粗利:$131M
販管費:$153M
– 販促・マーケティング:$88M
– R&D:$40M
– その他:$25M
顧客数 : 830( 105% YtoY )

*$1M = $1,000,000
*$1Mは6月15日現在、約1.07億円ほどです

ファンダメンタルを重視したいので、数字はさっとみる程度にしますが、特筆すべきは売上が前年同期比85%も成長した売上です。米国のグロース x テック株は30%成長は珍しくなくゴロゴロいますが、85%成長はかなりのレベルです。

また、粗利率も77%とかなり高く、販管費の内訳を見てもマーケティングとR&Dに全額を突っ込むというオーソドックス(笑)なスタイルです。利益を残しても税金取られるだけですからね。なので、潜在的な営利率はかなり高いと考えてもいいでしょう。

ビジネスモデルが企業向けのSaaSなので、売上が予測しやすく急落しないので、その点からもかなり魅力的かなと思います。顧客数で105%成長しているのもすごいです。

PSR(株価売上倍率)

テックのグロース株の割安、割高感を測るにはPER(株価収益率)ではなく、株価を1株あたりの売上で割った、株価売上倍率というものを使います。分かりやすく言うと買った1株の何倍の売上をあげているかと言う指標になります。

主要テックグロース銘柄のPSR比較(6月13日時点)
時価総額2020年Q1売上年間売上見込PSR粗利率前年同期比成長率
CrowdStrike$20.1B$178M$712M28.2577%85%
Zoom$61.9B$328M$1,312M47.1768%169%
Coupa$15.0B$119M$476M31.5147%47%
Okta$22.3B$124M$732M30.5173%46%
DocuSign$27.6B$183M$994M29.2874%41%

*PSRは2020年Q1売上を4倍した年間売上見込みをベースに算出

最近のテックグロース株は、30や40などかなり高倍率になっており手が出しにくいのですが、Crowd Strikeも例外ではありません。単純にPSRだけを見ればかなり高い水準にあります。Crowd Strike社を投資する上で知っておくべき1つは、決して割安ではなくむしろ割高の可能性があります。私は基本的にはPSRが20以下を買うようにしてますので、28はかなり手が出しにくいなと最初は考えてました。同様の理由で、Coupa, Okata, DocuSignなどは手が出しにくいですね。 Zoomは年間成長率が化物すぎるのでこれだけをみて高すぎと言うのは早計かなと思います。

Crowd Strikeに話を戻しますと、PSRが28と割高なのですが、年間売上成長率や粗利率をみると他の銘柄に比べてPSRが割安圏にあるのがよくわかると思います。特に、この規模で年間成長率85%は化物です。記事トップのグラフを見てもわかる通り、過去1年くらいは90%前後の成長を続けてますが、徐々に成長は鈍化しているようです。Q2, Q3になるにつれて80%成長に落ち着く見込みになると思います。

このように数字上はかなり魅力的な銘柄なのがわかると思います。問題はCrowd Strikeはどんなビジネスをしていて、優位性やマーケットに魅力があるかということになると思います。

PSRに関しては、グリーディー(@techwatcher_)さんがよくTwitterで情報をまとめてくださってるので、フォローを激おすすめします。

株価

CrowdStrkeは上場が2019年6月とまだ1年ほどの銘柄で上場後、194%上昇を遂げています。最も、8月に最高値をつけたのちにズルズルと下がり、3月末のコロナショックでそこを打ち急回復しました。おそらく8月の時点では期待が高すぎて本来の実力値に戻ったものの、コロナショックでコロナ特需銘柄の1つとして注目を浴びているのだと思います。コロナではクラウドと名がつくものには資金流入が続いている傾向が見られます。

CrowdStrike(クラウドストライク)のビジネス

CrowdStrikeはエンドポイントセキュリティ(EPS)というセクターで、クラウドでAI(機械学習)を活用したシグネチャレスのビヘイビアベースのセキュリティを強みとしています。

もう何が何か全くわからないですよね(笑)。このセクターの難しさが、PSRが比較的割安な理由かもしれません。Zoomなどはすぐビジネスモデルが分かりやすいですからね。

今から順を追って説明していきますが、サイバーセキュリティのマーケットはかなり大きく、かつ競合も多いので私も調査しきれてません。なので、情報の非網羅性にはリスクがあるなと考えてます。情報をかいつまんで行く限り、Crowd Strikeはどうやらサイバーセキュリティの中でも、エンドポイントセキュリティというカテゴリでリーダーポジションを維持しているという認識を持っています。

エンドポイントセキュリティとは?

わかりやすくいうなら、インターネットに繋がった全ての機器のセキュリティです。データセンターのサーバーから、パソコン、携帯に到るまで、インターネットに繋がっている機材である限り全てエンドポイントと呼びます。中にはインターネットに繋がってない機材もたくさんあるので、それは対象外になります。

Crowd Strikeも基本的にすべてのデバイスを対象にしており、顧客は従業員用のPCからデータセンターのサーバーまで用途がかなり広いです。日本にも2018年あたりから進出しているらしく、ユースケースがウェブサイトに乗ってますので、これらを読むだけでもかなりCrowd Strikeの理解が進みます。

竹中工務店は全従業員のPCへの導入、DeNAはデータセンターへの導入事例などが載っています。

ユーザー事例:竹中工務店 様 | リソース | CrowdStrike
国内外20,000台のPCを守る方法とはセキュリティ対策で費用削減、従業員の利便性向上を実現 在宅勤務にもCrowdStrike Falconが安心材料に

マーケットサイズ(エンドポイントセキュリティ)

Data Source : https://www.marketsandmarkets.com/
Endpoint security Market Growth Drivers & Opportunities | MarketsandMarkets
Endpoint security market size, analysis, trends, & forecasts. The global market for endpoint security categorized by solution, service, deployment mode, organi...

こちらの記事によると、2019年時点で$12.8B(約1.36兆円)のエンドポイントセキュリティのマーケットは、2024年になるまでに年平均7.6%で成長し続け$18.4B(約1.96兆円)と143%も伸びることが予想されてます。

マーケットが横ばいor縮小していると一般的に厳しいシェア争いに巻き込まれビジネスが難しくなるのですが、伸び続けていればある程度の安心感があります。最も、現在の年間売上は$0.7B程度なので、荒くマーケットのシェアを出すなら3.8%程度で、新興のサイバーセキュリティ企業と考えればこれからのシェア拡大も期待できそうです。

クラウドベースのセキュリティとは?

Crowd Strikeの特徴の1つはクラウドベースのセキュリティという点です。記事を漁る限りは2010年あたりからで始めた概念らしく、一般的なクラウドSaaSモデルより5年ほど遅れているみたいです。

従来のセキュリティソフトウェアは、インストール型が基本でした。今はあまりインストールされてる方はいませんが、昔のWindowsなどはアンチウィルスソフトなどをパソコンいインストールしてた人も多かったのではないでしょうか?

それに対し、Crowd Strikeはクラウド型のセキュリティを提供します。守る対象である機材(データセンター、PC)には約20MBのエージェントと呼ばれる小さいソフトウェアだけをインストールし、必要なデータだけをCrowd Strike社のクラウドに送信し、マルウェアの解析・検知などはCrowd Strike社のサーバーで実行するという形を取っています。そしてエージェントがクラウドから駆除の指令を受け取って駆除するという仕組みです。

これにより、導入も1分以内に終わり他社からの切替が簡単になるとともに新しいウィルスが発見された場合などにアプリの更新などする必要なく、必要なアップデートは全てサーバー側で行われます。この手軽さがCrowd Strikeの顧客にかなり好評で、本来乗り換えも難しいところ、サイバーセキュリティ大手からどんどんCrowd Strikeに乗り換える企業が増えているとのことです。

また、クラウド化することにより他社で発生したマルウェアインシデントを1時間以内に全顧客に対策を反映することが可能で、これが従来のインストール方式に比べ超強力です。

これはまさに、各種ソフトウェアがクラウド化してきた歴史の流れに乗るものであり、サイバーセキュリティにもクラウド化がどんどん進んんでいます。この強みはCrowd StrikeだけではなくSymantec, McAfeeなどの大手も基本的にはクラウド化を推進していておりCrowd Strikeだけの強みではないという点には留意しておいたほうが良さそうです。クラウド化は当たり前、セキュリティの内容が非常に重要になります。

シグネチャレス?

Crowd Strikeのもう1つの特徴として、シグネチャレスという概念でマルウェアを検知していることが挙げられます。

シグネチャという概念は非常に曖昧なのですが、従来のマルウェア対策のソフトウェアでは、新種のウィルスなどが発見された場合にそのウィルスに記述されたバイトコード(ファイルに書かれた特定文字列)を元にハードディスクをスキャンしマルウェアを検索するというのが一般的です。これをシグネチャ方式と呼びます。わかりやすくいうと、ブラックリスト方式です。これの欠点は、新種のウィルス発見から対策が施されるまでにクラウドベースだったとしてもブラックリストに乗るまでに時間差が発生してしまうことです。

Crowd Strikeはシグネチャレスという方式を取っており、ブラックリストを活用せずマルウェアの実行されたイレギュラーな実行結果を監視し、その振る舞いからマルウェアを特定し防ぐという方法を採用してます。これらは、クラウドに顧客のデータを集客し、機械学習によりパターンを見つけることが可能になるとのことです。

医療に例えると、従来のセキュリティは体の中の病原菌を直接網羅的に検査するのに対し、Crowd Strikeは体温、心拍数などの外的データのみで診察しインフルエンザやコロナウィルスと診断・処置するような感じです。

また、最近のマルウェアはハードディスクに直接埋め込まれることはなく、メモリ空間などに感染する例が増えてきており、従来のハードディスクをスキャンしてブラックリストでやっつけるということがかなり難しくなってきているとのことです。Crowd Strike社のレポートですが、これらの非インストール型のマルウェアが全体の51%にもなってきており、従来のソフトウェアでは被害にすら気づかないケースが増えているとのことです。Crow Strike社はマルウェアの振る舞いを監視しているため、マルウェアの感染がハードディスクだろうが、メモリだろうが、振る舞いの挙動がおかしければ検知するというシステムになっています。

Just a moment...

競合優位性

Crowd Strike社はビジネスのセクターが難しいので、書いてる私もですが、読んでいる読者の皆様も疲れてきたことと思います。最後に競合優位性について少し触れて終わりにします。

セクター的には、エンドポイントセキュリティということになりますが、広くはサイバーセキュリティのマーケットになり20兆円にもなるマーケットなので競合がかなり多くいます。

競合一覧(一部)

Microsoft (US),Symantec (US), TrendMicro (Japan), Sophos (UK), McAfee (US), Kaspersky (Russia), Carbon Black (US), SentinelOne (US), ESET (Slovakia), Cylance (US), Bitdefender (Romania), Cisco (US), FireEye (US), Panda Security (Spain), F-Secure (Finland), Palo Alto Networks (US), Check Point Software (Israel), Fortinet (US), Malwarebytes (US), Endgame (US), and Comodo (US)

一社、一社競合を調べるのは不可能なので、ここで顧客のレビューサイトを見てみることにします。

Just a moment...

有名な、Gartner社のエンドポイントセキュリティのレーティングサイトになります。2020年6月16日時点で、Crowd Strikeは1位の評価を得てます。また、レーティング数もトップで、多くの企業に導入され、評価されているのがわかると思います。

https://www.infradata.com/news-blog/crowdstrike-named-a-leader-in-2020-forrester-wave-for-enterprise-detection-and-response-edr/

また、The Forrester Wave社の出したエンドポイントセキュリティのレポートにおいても、最高ランクで「業界リーダー」にノミネートされたとのことです。なお、「業界リダー」の称号は他にも数社あるらしく、確かMicrosoftもノミネートされてたと思います。

まとめ(やすの方針)

いかがでしたでしょうか?セキュリティは私も知見があまりなく、調査もブログもかなりの時間がかかってしまいました。

現時点でポートフォリオの3.7%ほどを保有してますが、6月中には押し目のタイミングを見つけて6%まで買い増していく予定です。

ビジネスを見てもBtoBのセキュリティで年間85%も伸びているということなのでなかなか崩れにくい会社だと思います。一方で、競合もかなり多く長期的にはややシェアが見えないという心配もあるので、Q2までは6%に留めておいて今後の決算を見ながら徐々に保有比率を増やしていこうかなと考えてます。

各種ソフトウェアがインストール型からクラウドに移行したように、サイバーセキュリティもこの流れには逆らえません。また、上述した通りかなり新しい試みでこのマーケットをDistuprtしてるのはよくわかると思います。このマーケットで大手企業からシェアをどんどん奪えば長期で100%, 200%のリターンなんかもでる銘柄なんじゃないかなと夢を追ってみたいと思います。

今後もよろしくお願いします

ここまで読んでいただきありがとうございます。やすブログでは、テックニュースやテック株の解説記事を引き続き書いて行こうと思います。

特に他のブログでは財務分析に重きを置いてるケースが多いと思います。テック銘柄は数字ではわからない部分が多く、本質的なテクノロジーや産業優位性を考えることがかなり重要と考えてます。やすブログではファンダメンタルなテクノロジーの優位性や成長性などに今後もフォーカスしていきます。

最後に、投資はあくまでも自己責任でお願いします。今後も良い記事を書いていきたいので、引き続き応援よろしくお願いします。

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