こんにちは!やす(@YasLovesTech)です。今日は、ちょっと私のポエム的な記事になりますが、私が考えてる2020年代最も盛り上がると考えているテクノロジーとそのビジネスについての記事です。
巷には様々なバズワードが流れていますが、それらは時代に早すぎたり、もしくはすでに成長期をすぎてるものも多い気がします。2020年代前半に真に成長局面に入るテクノロジーはなんだろうか?と考えた場合に私は「大量計算」時代かなと考えてます。
私が普段、本業であるスタートアップへの投資も、趣味でやっている米国株への投資も、なんとなく「大量計算」時代が2020年前半一番ビジネスになるだろうなという前提で投資活動を行ってます。今日はそのあたりの記事をカジュアルに書きましたのでよろしくお願いします。
今までのイノベーションのおさらい
1990年代:PC普及期(PCやソフトなど)
2000年代:PCインターネット(Google, Facebook伸びたのもこの時期)
2010年代:スマホ(スマホアプリ全盛期)
2015年代:スマホ高速インターネット(Uber, スマホゲーム,)
2020年代:AI? AR? 自動運転?
わかりやすく5年単位にしましたが、実際は数年前後してますが、こんな感じだと思います。シリコンバレーにいても2020年代のわかりやすいイノベーションの旗印がなく、次の大規模イノベーションまでは少し踊り場な気がしてます。
2020年前半のキーワード「大量計算」時代
そんな中で、あえて取り上げるとしたら「大量計算」時代になると思います。チープな言葉なのであまり使いたく無いですが、わかりやすくいうならAIを使ったビジネスの全盛期といった具合です。2015年代からすでに盛り上がりを見せてますが、2015年はあえていうならシード期。2020年代前半は実際に売上が大きく伸びる「成長期」で2025年以降は徐々に成熟期に向かっていくものと思いますが、売上・利益ベースでいうならかなり大きな額になっていきます。
「高速情報処理」の分かりやすい例でいうと、例えば写真をアップロードして写真の分析をしたり、写真をリデザインするタイプのアプリがかなり増えたと思いますが、これは2015年代に入り比較的安価に大量の計算ができることが可能にした体験です。
これはみじかな例ですがより世界をより良くするイノベーションとしては、医療の診断が顔写真や心拍数から毎日手軽にできるようになったり、保険商品のパーソナライズ化で安全なドライバーの保険料が劇的に下がったりなどに応用されます。これらは全て、技術革新によって可能になりました。
「大量計算」時代を支える技術
- チップ(クラウド用、クライアント用)
- クラウド(高価なGPUをやすく使えたり、機械学習がパッケージ化)
「大量計算」時代の主役となる技術は主に上記2つです。なのでこれに関連する銘柄などは需要が高まると思います。
チップ
チップで言えば、クラウド x 機械学習に用途に多く使われるのは、Nvidia, AMDなどです。また、末端の端末機器(PC, モバイル)に使われるのが、Intel, Qualcomm。チップの設計などに使われるソフトウェアのSynopsysなんかもこれらの恩恵を受けそうです。パブリックマーケットには出てきてませんが、スタートアップでは様々な用途の専用チップメーカーが多く出てきてます。特にAIチップと呼ばれる機械学習やDeep Learning専用のチップでスマートフォンや自動運転向け専用に作ってたりするメーカーも出てきてるので、それらはすでにパブリックマーケットにいる先行者を脅かす存在になるかもしれません。
実際、Nvidiaは5月の決算でクラウド向けのビジネスがYtoYで80%も成長しているので、クラウド x 機械学習の需要はかなり高まっていると考えられそうです。
クラウド
クラウドのインフラそのものは、Amazon, Microsoft, Googleが3強ですでに抑えてしまっており、2019年くらいから、それぞれ売上への貢献が顕著になってきました。Amazonに至っては物販の営業利益率が非常に悪く、営業利益ベースではAWSが3倍も貢献してるほどです。クラウドの登場によって、開発者は高価なチップを自前で用意する必要がない他、昨今のAIの中心技術である「機械学習」を簡単に実行できるパッケージソリューションなどを提供してます。クラウドの登場は「大量計算」時代を大きく進めました。
クラウドとは少し違いますが、「大量計算」をより高速に、より身近なサーバーで実行できるエッジコンピューティングなんかも面白いなと思ってます。Fastlyなんかにはそういった夢が期待できてワクワクしますね!また、クラウド全盛期になってくるとそれを守るためのソリューションCrowdStrikeなんかも需要が高まりそうだなぁと考えてます。
「大量計算」時代のビジネス
- パーソナライズコンテンツ
- 配車(Uber, Lyft)
- ヘルスケア
- フィンテック
- インシュアテック
- AR
- 自動運転
- 産業用AIロボット
ここは上げるときりがないのですが、以上が「大量計算」時代に入り可能になったビジネスかなと思います。全てはあげられませんが、少しだけ
配車(Uber, Lyft)
これらはすでに始まってるビジネスですが、 Uber, Lyftが提供している相乗りサービスにおける最適経路探索や、ドライバー向けの様々なサービス「ヒートマップ」「通勤時にドライバーになれるサービス」などはリアルタイムにかなりの計算が必要なビジネスだと思います。こういったのものクラウドで安価に大量計算ができる恩恵を受けています。
ヘルスケア
あまりパブリックマーケットには出てきてない感じがしますが、スタートアップでは全盛期です。シリーズB以降の調達をよく見ます。これもすごくわかりやすくて、「大量計算」が安価に簡単にできるようになった結果、今までは病院に行かないとできなかったような診断が、例えば顔写真を毎日アップロードすることにより表情の変化から病気の検知や、スマートウォッチの心拍数から心臓疾患の検知、仕組みはわかりませんが癌の検知なども今までより、より高速で毎日できるようになってきてます。
これらは2020年代の10年をかけて、より身近なものになっていくことは間違い無いと思います。誰でも月500円程度で毎月癌の診断結果送ってきてくれる。必要であれば電話診断を自動でスケジュールなんてサービスあったらすごく流行りそうですよね。
インシュアテック
これも2010年代後半からいくつかスタートアップが出てきました。今まで保険商品といったら、大まかな商品設計があるだけで完全にパーソナライズはされてませんでした。これからはお客さんの過去の情報を元に完全にパーソナライズした保険商品をリアルタイムで見積もり、最短1日から加入できるというのが全盛期を迎えそうです。これも「大量計算」時代が支えるビジネスです。
今まで、保険は確率が低かったユーザーは過払いになるケースが多かったですが、ちゃんと計算してくれたら保険料が劇的に安くなるので、保険業界の勢力図は一気に変わる可能性を秘めてます。
自動運転
2020年代の前半、後半でより身近になるのは自動運転でしょう。自動運転は「大量計算」の塊です。道路の状態を素早く認識する「Computer Vision(画像認識)」の技術、そこからのルート検知のなどDeep Learningや機械学習が活躍する場面が多量にあります。
自動運転で一番有名なのは「Tesla」だと思います。去年の8月には完全自動運転のデモを公開して、これらが一般ユーザーに使える日が来るのももう間も無くだと思います
他にも、無人自動運転 x 配車サービスで先行しているのがGoogle傘下の「Waymo」だったりします。すでにアメリカの一部の都市で無人自動運転カーの配車サービスのテストが始まってます。Amazonも自社の配送の自動化目的のために、先日自動運転スタートアップのZooxを3000億円ほどで買収するか!?というニュースで話題になってますね。
自動運転で言えば、Uber, Lyftなんかも確実に参戦してくるマーケットだと思います。チップの進化、クラウドとエッジコンピューティングの進化などによってこれは2020年代に急速に身近になると思います。
今後もよろしくお願いします
ここまで読んでいただきありがとうございます。やすブログでは、テックニュースやテック株の解説記事を引き続き書いて行こうと思います。
特に他のブログでは財務分析に重きを置いてるケースが多いと思います。テック銘柄は数字ではわからない部分が多く、本質的なテクノロジーや産業優位性を考えることがかなり重要と考えてます。やすブログではファンダメンタルなテクノロジーの優位性や成長性などに今後もフォーカスしていきます。
最後に、投資はあくまでも自己責任でお願いします。コロナウィルスは本当に怖いですね。皆様も手洗いなど十分にして気をつけてください。今後も良い記事を書いていきたいので、引き続き応戦よろしくお願いします。
今後ともよろしくお願いします。メルマガ登録もぜひよろしくお願いします。
Comments