GDC2017を終えたVR/ARについてのまとめ

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今年もGDCが終わりました。ゲーム好きの僕としては1年で最もエキサイティングで最も忙しい週でしたが、GDCを終えたのでVR/ARについて感想を書こうと思います。

1:VRの発表やカンファレンス自体はややトーンダウン

昨年がVR元年だったので、そこからのギャップがかなり大きく感じました。Oculusや PS VRが出展しているものの、全体的なVR熱は一旦落ち着いたのかなという印象で、これは現場で色々な人の意見を聞いたところも似たような印象でした。

2:SnapdragonのInside-out-trackingは本当にすごい

その中でも体験した中で一番すごいと感じたのはSnap DragonのInside-out-trackingです。下の動画ではわかりにくいですが、実際はかなり自由にフリーローミングが行えて、今後はこれが主流になるなと確信できる出来でした。また、リープモーションとの組み合わせもよく、ハンズフリーで自由に動き回れるのは未来を感じました。

3:LGがOpen VRに規格に沿った完璧なVR Head Setを展示

これは予約が取れなくて体験できなかったのですが、LGがすごいとの噂で持ちきりでした。Moguraさんが詳しくレポートを書いているのでこちらを見るとわかりやすいと思います。これはSteam, HTC陣営にとっては大きな前進と言えそうです。デベロッパーからするとクロスプラットフォームの対応コストがかかるところが、 SteamのOpen VRの構想に乗ったHMDがこれからどんどん出てくれば、必然とOpen VRに沿ってデベロッパーが開発し、それに対応しているプラットフォームに配信という流れになると思います。

4:Google Daydreamが本気を出してきた

今年のGDCは何と言っても、Google Daydreamの意気込みが見れたかなと思います。BoothもGoogleではなく、Daydreamの看板でデベロッパー集めを積極的に行なっている印象です。また、GoogleのDRチームの営業も活発化しているらしく、今回会った多くのスタートアップがDaydream向けの開発を行なってました。

5:VRゲームのクオリティが格段と上がった!

実はGDCなど大きなイベントでは、一方でホテルなどで裏GDC的なものが勝手に開催されています。僕も仕事がら近くのホテルやカフェでたくさんのスタートアップとあったのですが(実際GDCの会場にいるよりマリオットホテルにいる方が長かった気がしますw)、各スタートアップのVR向けのゲームのレベルが格段と上がったかなという印象でした。去年1年で、ジョブシュミレーターやThe Raw Dataが成功を収めたのに刺激され、第2のジョブシュミレーターを作るという意気込みが感じられました。どの会社も明確に2017年の年末商戦に合わせて開発しており、表GDCの盛り下がりとは対照的に裏GDCを見ると2017年年末に向けてハイクオリティのゲームがどんどん出てくるかなと想定されます。

(これほど看板出してるケースは稀ですがw、ホテルの一室を借り切ってスタートアップがデモなどを行なっている)

6:PS VRが91万台の出荷を達成

こちらはGDC中に出たニュースになりますが、PSVRが91万台の出荷を達成したという明るいニュースが出ました。VRのマーケットに不安視する声も少なからず上がっているものの、出荷ベースの数字は着実に積み上がってきているかなという印象です。2017年もマイクロソフトを中心に数多くのVR機器が発売されるので、ハードウェアサイドはVR価格競争が生まれ、より出荷数が伸びてくることが期待されます。事実、OculusがGDC中に値下げを発表しました。まだまだ、市場的には厳しい2017年ですが着実に市場が大きくなって行く様子が嬉しいですね。

7:最後に

GDC本体的にはVR/AR特に大きな発表も少なくぱっと見は盛り下がっている感じがしたGDCでしたが、裏GDCや発表された数字を見て見る限りは少しずつですが、着実にマーケットが伸びていってるかなと思えるGDCでした。また、デベロッパーも年末に向けてクオリティの高いタイトルを仕込んでいるので、2017年も引き続き目が話せないですね。


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