[株価急落]2月に米国10年国債金利が急上昇した理由!

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こんにちは!やす(@YasLovesTech)です。久しぶりのブログ投稿になります。2月は15日から金利が急騰を続け、それに連動するように株価が大きく下落した週でした。それについてまとめていこうと思います。私自身は、あまり債権・金利に詳しい方ではないので事実誤認があればTwitter, YouTubeなどでコメントいただければと思います。

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[2月株価急落]金利上昇の理由!(前半)

概要

まず、全体像を把握しやすくために詳細の説明は後にするとして何が起きかの大雑把なまとめを買いていきます。

まとめ
  • 2月15日-19日: 感染者減少、ワクチン接種の加速により景気回復期待が先行し、債権が売ら、10年国債金利などの急騰(1.2% -> 1.3%)を受け株価が大幅下落
  • 2月19日:金利が一定の落ち着きを見せ株価が小幅反発
  • 2月22-23日:10年国債が一気に1.4%近くに上がり、様々な不安から株価が一気に下落するもパルエル議長の発言により下げ止まり反発
  • 2月24日: 金利は急騰したものの1.4%前後の一時的に不安定ながらも落ち着き株価は小幅上昇
  • 2月25日:7年国債の入札不調を起点に金利は急騰。一部のグループが債権を投げ売り10年国債は一時1.6%へ急騰。株価はさらに大幅下落
  • 2月26日:債権が小幅に反発し金利も不安定ながらも1.4%後半に落ち着き株価は小幅反発

2月15日-19日 : 景気回復期待から金利上昇、株価が下落

一般的に、景気回復が期待されると金利が上昇し株価に悪影響がでます。これらは日経新聞社の後藤さんがよくまとめてますので、こちらを見ていただくのが一番良いかと思います。

好景気が期待されると、FRB(中央銀行)の政策金利も将来的に上昇することが予想されるため、現在マーケットに出てる債券価格は下落する傾向にあります。また、現バイデン政権は大型の経済施策(190兆円) を検討しており、これが実行されると市中に大量の国債が出回り国債の信用が崩れ債権価格が下落しやすくなる(金利が上がる)という背景も大きく今回の金利上昇を後押ししています。

米国債の短期・中期・長期の価格に総合的に連動したETF(AGG)はこの15日-19日の間、特に15日に大きく下落しています。

2月22-23日:金利が1.4%近く上昇。株価大幅下落

2月4週目の23日(火)は、いきなり株価が大きく下落する展開から始まりました。債権、金利的には大きなニュースがなかったと記憶してますが、急激な景気回復期待から様々な憶測が生まれ、金利の上昇が止まらないのではという不安、そして個人投資家のマージンコール売りなどが発生し寄りから株価が大きく下落する結果となりました。

ちょうど、このタイミングでFRBのパウエル議長が「インフレ率、金利は不安になる水準ではない。今までの金融緩和を続けていく」というコメントをしたことによって株価は急反発しました。ここでは具体的に、発言の内容は触れませんが、先ほどの様々な憶測を一定度安心させるものでした。

様々な憶測

急激な金利が上昇した背景として、FRBが金融緩和の引き締めを早めるのではないか?という憶測が上がっています。

こちらはBloombergの記事ですが、マーケットが織り込む米国金利の値上げの時期が徐々に早まっているとのことです。例えば2023年のところを見れば、2月1日より2月24日の方が金利が上がっています。このことは、将来的にFRBが市中金利の引き揚げを早めるのではないか?という憶測の裏返しです。パウエル議長は口頭では、今の政策を続けると言及はしてますが、マーケットはテーパリング(量的金融緩和の縮小)などの時期が早まるのではないかと予測しているのではと考えてます。

こちら、去年の10月の記事ですが、パウエル議長などの大物ではなく、中枢部にいる雑魚(?)幹部が将来的な金融緩和の出口を先に言い始めて、マーケットに織り込ませるということもあるらしいです。そうすることによって、適度にマーケットの過剰を冷やしていって、将来の金融緩和の出口を徐々に織り込むとのことです。

いずれにせよ、22日-23日の動きはマーケットの転換期となる動きといえそうです。実際にFRBがテーパリングなどに言及するのはまだまだ先だとは思いますが、急激なインフレや金利上昇に伴い、その時期が早まってるのではないかとマーケットが織り込め始めた可能性があると考えられます。であれば、ここから先のマーケットは金融緩和によりお金がジャブジャブあるマーケットから金融緩和引き締めにより資金が引き上げられていく転換期(量的金融緩和の終了)と考えをベースにおいた方がが今後の投資判断には良いと思われます。

そのような憶測がありつつも、パウエル議長が一定の発言をしたことにより本来であれば、金利上昇による株価下落はここで終わってたものと思います。

2月25日:7年国債の入札不調。金利急騰

さらに今週はもう一つ事件が起きます。

10-year Treasury yield jumps to a one-year high of 1.6%, a rapid move unnerving investors
The 10-year traded as high as 1.614% during the session, which was the highest level since Feb. 14, 2020.

詳細はわかりませんが、7年国債への入札が歴史的に見ても非常に悪かったと各所でレポートされています。このことにより、10年金利も一気に急上昇しました。同時に債権価格も大きく下落しています。

こちらは先ほどの米国債の短期ー長期の総合ETF(AGG)ですが、3ヶ月トレンドで見ても2月25日は大きく価格が下落していることがわかります。

ここで気になる、なぜ債権の入札が不調だったのか?ということに明確に回答する記事などは見つけられませんでした。今のところ、2月25日のこの債権入札不調の原因は不明なため、今後このようなことが起きることは可能性としては否定できないと考えれられます。

一部グループが債権投げ売り

国債売りが売りを呼ぶコンベクシティヘッジの影、市場は戦々恐々
米国債の大規模な売りはある段階に達すると、特定の投資家グループに一段の売りを促し、動きが増幅されることがある。この2カ月の売りで、この段階に達したように見受けられ、米金融市場は戦々恐々としている。

詳細はこちらの記事を読んでいただければと思いますが、債権投げ売り・金利上昇にさらに追い討ちをかけたのが、一部のグループが債権を投げ売ったとのことです。私もあまり詳しくないのですが、住宅ローン担保証券(MBS)市場の投資家が、急激な金利上昇により住宅ローンの借り換え需要が激減が予想され、そのことが資金回収に時間がかかることによって、手元の国債を売らざるをえない状況に追い込まれたとのことです。金利上昇がさらなる債権の売りをよび、さらなる金利上昇を招くという「コンベクシティイベント」という珍しい現象が起きたのではと指摘されてます。これは1994年と2003年に起きた珍しい現象とのことです。 

まとめ

2月3週目、4週目に起きた、株価の下落はいずれにせよ金利の急騰が引き金となる株価の下落でした。今月の金利上昇の理由を鑑みれば

  • 景気回復による金利上昇は今後も続く可能性が高い
  • 入札不調や債権の投げ売りといったイベントが発生する可能性は否定できない
  • マーケット的には量的緩和の縮小を折り込み始めてる

このように予想ができるかなと思います。特に最後の、量的緩和の縮小が始まっているという前提にたてば、ハイテクグロースが今後軟調になるのはもちろん、バリュー株でさえ成長が見込めないものは大きな上昇は見込めないかもしれません。株式投資にとってかなり難しい局面に入ってきたのは間違いないと思います。

ただ、一方で適度なアク抜きが始まっているため、2021年か2022年に起こるであろうバーナンキ・ショックのようなXデーのショックが少し和らいだというポジティブな見方もできます。今後もおそらく、このようなショックを事前に折込つつ金融相場から業績相場に以降し、緩やかな金利上昇と株価上昇の局面に入っていくことを期待したいです。

短期的には、金利急騰・株価急落によってマーケットがいろいろなところが不安定になっているので、先ほどのような一部グループの投げ売りのようなことも発生すると思います。1−2週間は不安定な相場が続く可能性もありますが、落ち着けば3月・4月はアノマリー的に良い月なのでまた回復基調に入っていくと考えられます

今後もよろしくお願いします

ここまで読んでいただきありがとうございます。やすブログでは、テックニュースやテック株の解説記事を引き続き書いて行こうと思います。今日はワクチン承認後のPFのコンセプトについて書いていきましたが、今後はこれらをもとに個別銘柄分析なども再度増やしていこうかなと考えてます。

最後に、投資はあくまでも自己責任でお願いしますプライバシーポリシー・免責事項をよくお読みください。今後も良い記事を書いていきたいので、引き続き応援よろしくお願いします。

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