GDC2017を終えたVR/ARについてのまとめ

4 Mar

今年もGDCが終わりました。ゲーム好きの僕としては1年で最もエキサイティングで最も忙しい週でしたが、GDCを終えたのでVR/ARについて感想を書こうと思います。 1:VRの発表やカンファレンス自体はややトーンダウン 昨年がVR元年だったので、そこからのギャップがかなり大きく感じました。Oculusや PS VRが出展しているものの、全体的なVR熱は一旦落ち着いたのかなという印象で、これは現場で色々な人の意見を聞いたところも似たような印象でした。 2:SnapdragonのInside-out-trackingは本当にすごい その中でも体験した中で一番すごいと感じたのはSnap DragonのInside-out-trackingです。下の動画ではわかりにくいですが、実際はかなり自由にフリーローミングが行えて、今後はこれが主流になるなと確信できる出来でした。また、リープモーションとの組み合わせもよく、ハンズフリーで自由に動き回れるのは未来を感じました。 これはすごい!動画はわかりにくいですが、スナップドラゴンとリープモーションの組み合わせで完全なインサイドアウトトラッキングを実現。ベースステーションなしで歩ける #gdc17j pic.twitter.com/borEwrJUrZ — Yasushi (@Yasushi_1985) March 2, 2017 3:LGがOpen VRに規格に沿った完璧なVR Head Setを展示 これは予約が取れなくて体験できなかったのですが、LGがすごいとの噂で持ちきりでした。Moguraさんが詳しくレポートを書いているのでこちらを見るとわかりやすいと思います。これはSteam, HTC陣営にとっては大きな前進と言えそうです。デベロッパーからするとクロスプラットフォームの対応コストがかかるところが、 SteamのOpen VRの構想に乗ったHMDがこれからどんどん出てくれば、必然とOpen VRに沿ってデベロッパーが開発し、それに対応しているプラットフォームに配信という流れになると思います。 4:Google Daydreamが本気を出してきた 今年のGDCは何と言っても、Google Daydreamの意気込みが見れたかなと思います。BoothもGoogleではなく、Daydreamの看板でデベロッパー集めを積極的に行なっている印象です。また、GoogleのDRチームの営業も活発化しているらしく、今回会った多くのスタートアップがDaydream向けの開発を行なってました。 VR的にはDaydremが印象的かなー #gdc17j pic.twitter.com/5lwD8gbJ3C — Yasushi (@Yasushi_1985) March 2, 2017 Daydreamが本格的にデベロッパー探し開始 … Read More »

トレンドを占うCES2017のVR/AR関連発表のまとめ

15 Jan

私は初めての参加でしたが、CES2017が今年も終わりました。CES2017のAR/VR周り発表がたくさんありしたが、VR/ARのトレンドを占う注目の発表をまとめました。 GearVR 500万台超の出荷を発表 Job Simulatorが3億円超の売上を達成 HTCがTracker, TPCASTなどの周辺機器を発表 ODGがR8、R9の新型ARグラスを発表 ASUSがTango/Daydreamの両方を対応したスマホを発表 LenovoがインサイドアウトトラックのVRヘッドセットを発表 1:GearVR 500万台超の出荷を発表 昨年の4月に100万人を突破したとのことで、そこから8ヶ月たって500万台の出荷を達成したとのことです。HTC,Oculusなどのハイエンドマシンが全て合わせても100万台ほどと言われているマーケットの中で、エンドユーザーのエントリーポイントとしてのモバイルVRが拡大を続けているのは非常に良いニュースです。2017年はモバイルVRの有力プラットフォームの1つであるDaydreamも対応機種をどんどん広げていくこととなるので、2017年の終わりには2000万台の出荷達成もありえるかもしれません。参考までに、スマートフォンはiphoneが2007年に発売され、こちらの記事によると、2007年が140万台、2008年が1160万台なので、スマートフォン(iphone)と比べても約1年で500万台というのは悪くない数字のような気がします。 2:Job Simulatorが3億円超の売上を達成 現在売上が発表されているVRゲームでは最高売上かと思います。HTC,OculusなどのハイエンドVRがトータルで100万台ほどしか出荷されてないと予測されている中で、3億円という売上はゲームデベロッパーに取って良いニュースだと思われます。 VR ReadyのPCも$500程になってきておりVR機器とPCの値段がどんどん下がれば出荷はより増えていくと思うので、今後億越えタイトルがどんどん出てくるとともに10億円・20億円を達成するゲームも出始めてくると思います。 3:HTCがTracker, TPCASTなどの周辺機器を発表 今回、CESで面白い発表の一つだったのではないでしょうか。HTCがVIVE TRACKER、VIVE DELUXE AUDIO STRAP、TPCASTなどの周辺機器とVIVEPORT ARCADEというVRを使ったアーケードライセンスの発表を行いました。発表された周辺機器はアーケードで使われることを想定していると思われ、現在急拡大している中国のVRアーケードマーケットを意識した動きだと思われます。また、各社がVRの無線化技術(リモートコンピューティング)の開発をしている中で、最も早く商用利用にこぎつけたのはさすがとしか言いようがありません。もう少し時間がかかるかなと思いましたが、HTCだけでなくVRの無線化が今後の主流になっていくのは間違い無いと思います。 4:ODGがR8、R9の新型ARグラスを発表 ARグラスといえばMicrosoftのホロレンズが有名ですが、実はODGは1999年からARグラスを作っている老舗で、ずっと軍用ARグラスなどを作っていました。そのODGがついに$1000という価格でARグラスを2017年のQ3に出荷するという発表しました。まだまだ、視野角やパフォーマンスの体験はリッチとは言い難いですが、それでも$1000という価格で出荷するのはARもいよいよTake offかと思わせる発表でした。2017年はまだ早いですが、2018年になればAR元年と呼ばれるかもしれません。 5:ASUSがTango/Daydreamの両方を対応したスマホを発表 ついに、Tango(AR)とDaydream(VR)が一緒になった端末が発表になりました。出荷は2017年Q2と想定してたより早くTango/Dayream端末がきたなという印象です。TangoはARという側面もありますが、深度を図れる特別なカメラを内蔵していて、その技術はVRにインサイドアウトをベースにしたポジショントラッキングを可能にすると予想されます。モバイルVRでハンドトラッキング、ポジショントラッキング、などの今のHTC Viveの体験に近い体験ができる技術が形としては乗ったということになります。記事の中では、Tango/Daydreamが同時に起動できないということでトラッキングは2017年ではなさそうですが、早ければ2018年にもモバイルVRで仮想空間内を動き回れるかもしれません。 6:LenovoがインサイドアウトトラックのVRヘッドセットを発表 こちらも5の記事と少し関連しますが、LenovoはずっとTango対応のスマホを作り続けてきたメーカで、今回その知見を使ってインサイドアウトのトラッキングをベースにしたVRヘッドマウントを発表しました。今のHTC Viveが行なっているようなトラッキングはアウトサイドインと呼ばれ、外から中をトラッキングするためBase Stationのような機材が必要でした。ですが、2016年を通じて本命はインサイドアウトをベースにしたトラッキングと言われており、各社技術開発が続けられており、いつ本格的に出るのかなと思ってましたが、2017年からどうやらで始めるようです。Lenovoのようなインサイドアウトベースのトラッキングでは特別な機器を取り付ける必要もなく、理論上は広さに制限がないと思うので、よりエンドユーザーにとってVRの敷居が低くなるのは間違いないと思います。また、HMDの前方についたカメラでMixed Reality的な体験も可能になるとのことです。 以上になります。全体としてVRのマーケットが順調に伸びている記事が出始め、またVR新たな体験を支える技術も商品化され始めることが明確になったCES2017だったかと思います。また、ARもまだまだ元年と呼ぶには早い気がしますがARグラスやTangoをはじめとして2018年以降にARが盛り上がる下地が整いつつあるのかなと感じさせる発表でした。2017年もAR/VR界隈が非常に楽しみですね!